史実をうまくいかしてアニメに落とし込んでるし、これはなかなかにいい作品だったんじゃないでしょうか。あまりアニメ見ないのでよくわかりませんが。

 7話のサイレンススズカの天皇賞は過呼吸なりそうだったんですけど、幸せなifがいいなと思えたのは久々な気がして。久々? 分からんですけど。

 三国志なんかと同じで、史実ありきでそれをただなぞるだけじゃなくて、いかにうまく料理して見せるかってのが見どころなんだろうなと思うんですけど、そういう意味で言えば宝塚記念でスペシャルウィークがスズカサンスズカサンでグラスワンダーに負けたってのなんかは、非常に上手かったんじゃないかと思います。1話から怪我だったグラスワンダーとスペシャルウィークって形だったのを、うまく消化していますね。


 ただ、それでも、競馬ファンの立場から言わせてもらうならば、グラスワンダーが完全にスペシャルウィークをねじ伏せたあの宝塚記念については、そういったexcuseが介在することなく真っ向からの勝負であり、その上であのパフォーマンスを見せたグラスワンダーに背筋が凍る程の強さを感じたというものだったはずだろうと、そう一言モノ申さずにいられないのでした。

 いや、アニメ的には100点満点どころか120点なので、あの脚本演出は正解ですし、そうあるべきなんですよ。

 ただ、私がここで言っているのは、ウマ娘の話じゃなくて1999年の宝塚記念の話だってことです。そう、こうやって無関係の話に熱くなる習性をもって、人はそれをオタクと呼ぶのです。クラシックな呼び方だとマニアってやつですね。


 スペシャルウィークって、演出なしでもそのまんまでも、相当ドラマチックだし主人公やれるよねって改めて。そんでグラスワンダーもエルコンドルパサーも主人公イケル。そんな3頭が同じ世代に生まれ、他にも多彩なタレントが同期にいたんだから、そりゃあの時代は面白かったに決まってるわ。一つ上のサイレンススズカ・タイキシャトル・シーキングザパールの流れからこの世代だからね。

 そしてそれ以上の主人公やれるトウカイテイオーとオグリキャップという存在に、ファンとしてはカネヒキリもイケルで!! と主張して、本日は店じまいとさせていただきとうございます。